経審における技術職員(Z)の加点について整理します

経営事項審査(経審)において、ここ数年でちょこちょこと改正されているのが、技術職員(Z)の評価項目です。評価対象として、登録基幹技能者や専門卒が加わり、CCUSが加わり、令和3年4月からは“技士補”が加点対象となりました。

普段から経審を扱っている行政書士でもついていくのが大変なので、年に1度の建設業者さんだとより大変だと思います。そこで、加点される点数ごとに、どんな資格が対象となっているのかをまとめてみました。

技術職員=技術者+技能者という考え方

点数と資格の対応を見ていく前に、技術職員についての定義というか考え方について触れておきます。具体的には、技術職員は技術者と技能者に分けて考えるようになり、今年から特に区別されてあちこちで表記されるようになりました。これは評価項目Wの中の新しい審査項目であるW10(知識及び技術又は技能の向上に関する建設工事に受持する者の取組の状況)との兼ね合いだと思いますが、技術者と技能者を次のように考えているようです。

  • 技術者=建設工事の施工の管理のみに従事する者(監理技術者や主任技術者として管理に係る業務のみに従事する者)
  • 技能者=建設工事の施工に従事し、現場で手を動かして直接作業をする

行政庁の手引き等の書き方と少し異なるかもしれませんが、要するに、技術者=管理する人、技能者=作業する人といったイメージで良いと思います。中小建設業者においては両方を兼ねているという方が多いので、このZを考える上ではあまり気にしなくてもよいでしょう。しかし、W10においては技術者と技能者の区分が重要になってくるので、その時にまた思い出してもらえれば幸いです。

6点もらえる技術職員

技術者を対象とする1級の国家資格者又は技術士資格者で、かつ監理技術者資格者証の交付を受け、監理技術者講習を受講して5年以内の方

資格の例

  • 1級土木施工管理技士
  • 1級建築士
  • 技術士(建設・総合技術管理) など

間違いやすい点

  • 監理技術者証を受けていても、講習未受講の場合には対象外。
  • 監理技術者証&講習修了証を保有していても、実務経験の場合は対象外。
  • 講習の有効期限が経審と配置技術者になる時とで異なるので注意が必要。

5点もらえる技術職員

技術者を対象とする1級の国家資格者又は技術士資格者で、審査基準日時点で有効な監理技術者資格者証又は監理技術者講習修了証がない者

資格の例

  • 1級土木施工管理技士
  • 1級建築士
  • 技術士(建設・総合技術管理) など(6点もらえる技術職員と同様)

間違いやすい点

  • 技術者系1級資格が対象であり、技能者系1級資格は下記の2点止まり。
  • 監理技術者証&講習修了証を保有していても、実務経験の場合は対象外。
  • 第1種電気工事士が間違いやすいが、技能系資格扱いとなる。

4点もらえる技術職員new!!

令和3年4月以降に、1級○○施工管理技士の一次検定(学科試験)に合格した方(1級技士補の資格を有する方)で、主任技術者となる要件を満たしている方

資格の例

  • 1級建築施工管理技士補
  • 1級電気工事施工管理技士補
  • 1級管工事施工管理技士補 など

間違いやすい点

  • 技士補については、令和3年4月より前の学科試験合格者は対象外。
  • 技士補になるには、一次検定+主任技術者の要件を満たしていなければならない。
  • 2級技士補は対象外。

3点もらえる技術職員

登録基幹技能者講習を受講して5年以内の方、CCUSに基づいた能力評価基準によりレベル4と判定された方

資格の例

  • 登録電気工事基幹技能者
  • 登録とび・土工基幹技能者
  • 登録ALC基幹技能者(←比較的最近認められるようになりました) など

間違いやすい点

  • 登録機関技能者講習は数多くあるが、規定されたもの以外は対象外。
  • 登録基幹技能者講習は有効期限があるので注意。
  • 能力評価は35職種に分かれており、業種の対応も定められている。(参照ページ

2点もらえる技術職員

技術者を対象とする国家資格の2級の国家資格者、技能者を対象とする1級の国家資格者、CCUSに基づいた能力評価基準によりレベル3と判定された方

資格の例

  • 2級土木施工管理技士
  • 2級建築士
  • 第1種電気工事士
  • 消防設備士
  • 1級左官技能士 など

間違いやすい点

  • 消防設備士は1級2級等の区別がないので、すべて2点の加点。
  • 第1種電気工事士は、現場で配線を触る資格であることから技能者資格扱い。
  • CCUSの能力評価のレベルは就業日数を満たさないと上がらないため注意。

1点もらえる技術職員

技能者を対象とする2級の国家資格者(ただし、実務経験を要する)、実務経験による主任技術者(10年の実務経験や指定学科卒業後3年、5年の方)

資格の例

  • 第2種電気工事士(+3年の実務経験が必要)
  • 給水装置工事主任技術者(+1年の実務経験が必要)
  • 2級左官技能士(+3年の実務経験が必要)
  • 10年以上の実務経験を有する方
  • 指定学科卒業+大卒3年
  • 指定学科卒業+高卒5年
  • 指定学科卒業+専門卒5年(専門士・高度専門士は3年)

間違いやすい点

  • 「その他」扱いの資格は、資格交付後に実務経験が必要なので注意。
  • 指定学科卒業については、経審以前に余裕をもって行政庁に確認しておく。
  • 指定学科は「え!こんなのもOKなの?」というのがたまにあるので諦めないこと。

いかがでしたでしょうか。行政庁の手引きでは点数と資格を対応表にしているところが多いと思うので、このように点数別にまとめてみるのもある意味新鮮です。本記事は、国土交通省HP(こちら)を元に書かせていただきました。国土交通省のHPには、経審の令和3年4月改正についての資料がアップされていますので、技術職員(Z)以外の部分も併せて読んでみてください。

 
行政書士法人Co-Labo
 

業務に関するご質問は、下記フォームより情報を送信ください。お急ぎの方はお電話(03-6276-4053)にてご連絡ください。

    ご希望の連絡先 (必須)
    メールに返信電話に連絡どちらでも可

    東京都渋谷区代々木1-38-2 ミヤタビル2階

    ページトップへ戻る