多くの方はCORINS登録で損をしている!

公共工事を受注したときに登録するCORINS(コリンズ)ですが、東京都および東京電子自治体共同運営(以下、共同運営。23区ほか都下の自治体の電子入札システムのこと。)の工事の入札参加登録においてはこれがとても大きなカギを握っています。単刀直入に言って、多くの方がCORINSへの登録で大きく損をしています。

CORINSが東京都の工事で重要なワケ

私は東京都渋谷区に事務所を構えているので、やはり東京都や都下の自治体の工事を受注されているお客様が多いのですが、経審や入札のお仕事をいただいたときにこのお話をすると皆さん「なるほどぉ」「知らなかった!」と喜んでくださいます。

そもそもCORINSってなに?

CORINS(コリンズ)とは、建設業者が受注した公共工事の実績を登録するデータベースです。JACIC(一般財団法人日本建設情報総合センター)が運営していて、建設業者がCORINSに実績を登録することで、公共工事の発注機関がその実績や企業情報を参照することができ、発注のための参考にすることができるようになっています。

このCORINSへの登録、昔は任意だったようなのですが、最近ではごく小規模な工事を除いて登録が義務付けられているところがほとんどで、弊所でも登録代行のご依頼をたまにいただきます。

CORINSが東京都や共同運営でどう利用されているか?

さて、そんなCORINSですが、東京都と東京電子自治体共同運営の入札参加登録においては、主観等級を決めるときに活用されています。具体的には、主観等級を決めるための最高完成工事経歴に請負金額2,500万円以上の公共工事を登録する場合には、CORINS登録されていなければいけません。また、ただ登録してあればよいわけではなく、登録の際の「工種、工法・型式」という項目がとても重要です。

さて、例えば、東京都水道局から請負金額4,000万円の「配水小管布設替工事」を受注したとしましょう。金額も大きいので、やはりCORINS登録は必須です。受注したらまずやることは、CORINSの受注時登録です。この時に、工種番号9の「水路・管路工事」で登録したとします。CORINS登録の際には登録データを作成したら、その内容でOKかを役所の担当者に確認してもらう必要がありますが、基本的に細かいところまでは見ていません。なので、「水路・管路工事」でもそのままOKをもらってCORINS登録できてしまいます。

しかし、対応表をよく見てみてください。CORINSの工種番号9「水路・管路工事」は水道施設工事の実績としては対応していません。つまり、水道施設工事の実績としては認めらないのです。このように誤ったCORINS登録をしてしまうと、せっかくの公共工事の実績がなかったことにされてしまうのです!

対応表を見るとわかりますが、04水道施設工事として認められるには、工種番号73「上水・工業用水道工事」で登録する必要があります。CORINS登録は後から修正することも可能ですが、東京都の定期受付期限ギリギリで修正することになって慌てたり、その時の役所の担当者が既に異動になっていて修正が叶わなかったりということもありますので、このようなことがないように日ごろから注意しておきましょう。

なお、上の表は東京都公報から抜粋していますが、共同運営も同じです。全体版はPDFにしてこちらのページからダウンロードできるようにしましたので、ご活用ください。

CORINSを逆手にとって最大限活用しよう

せっかく受注した公共工事の実績がなかったことになってしまう…。なぜこのような不幸なことが起きてしまうのでしょうか。そこには、思い込みと、勘違いと、人任せという理由がありそうです。

発注業種でしか登録できないという思い込み

役所の発注が建築工事として発注された工事だから建築工事としてしか登録できないと思いこんでいる方が比較的多いように思います。はっきり言いますが、これは思い込みです!

CORINSの「工種、工法・型式」は、最大10コまで登録することができます。すなわち、その工事の施工内容に応じて複数登録することが可能だということです。

例えば、小学校の大規模改修工事の場合、発注は建築工事として出ることが多いですが、その工事の中身は足場工事、防水工事、塗装工事、タイル工事など多岐にわたります。それであれば、建築工事に加えて、その工事の内容に応じたCORINSの工種を複数登録してしまえば良いのです。

土木系の工事でも同じことが言えます。先ほど例に挙げた配水小管布設替工事は水道施設工事として発注されるかと思いますが、その工事の中身は道路カッター工事、土工事、舗装工事などが当然に発生します。したがって、水道施設工事としてだけではなく、実際にそこに内包されている工種も登録することが可能です。工事内容に含まれている工種はできるだけ多く登録するようにしてください。

JACICに登録拒否されるのではないかという勘違い

上の思い込みとも関連してくるのですが、CORINS登録の際に「虚偽じゃないか?」「内容に疑義がある」と、CORINSを運営しているJACICに指摘され、登録を拒否されるのではないかと不安に思われている方がたまにいらっしゃいます。前述のように複数工種で登録するのも本当はダメなんじゃないの?と疑心暗鬼になってしまっているようです。

しかし、安心してください。JACICには登録を拒否する権限はありません。もちろん登録に際して不備があればエラーが出て先に進めなかったり、役所の担当者の確認印をもらい忘れて補正を指示されることはありますが、この内容では登録できませんと拒否する権限はないのです。

CORINSの登録に際しては、登録内容について発注機関の担当者(監督員)の確認をもらう必要があります。発注機関の担当者がOKと言っている登録内容について、JACICがNOと言うことはできません。つまり、気にするべきは発注機関の担当者でありJACICではないのです。裏を返せば、担当者がOKしてくれれば間違いなく登録できるということです。

したがって、工種についてはできるだけ多く登録できるようにチャレンジするのが吉です。

CORINS登録が人任せになってしまっている

すべての会社がそうだとは言いませんが、CORINSを登録する人と入札参加登録を担当している人が別々であることが多く、情報が共有されていないことがあります。

中小建設業者ではその工事の担当になった現場代理人や主任技術者がCORINS登録を行うことが多いです。一方で、入札参加登録を行うのは総務や営業担当だったりします。入札参加登録の担当者はもしかしたらここまで説明してきたようなことをご存じかもしれませんが、それが工事担当にきちんと伝わっていないのです。

「入札参加登録を意識してCORINS登録をする」というのは言わなければわかりませんし、上の対応表を見ながら1つ1つ工種を選ぶのは正直めんどくさいです。なので、工事担当が発注業種だけにしてしまったり、とりあえず「維持修繕工事」で登録してしまう気持ちも理解できます。

どっちがいけないということではなく、CORINSは工事担当の仕事、入札参加登録は営業担当の仕事というようにお互いに“人任せ”になってしまっている環境は、公共工事を獲得していくためには改善する必要があります。

ここでも大事なことは、「どこの役所の、どの業種の、どれくらいの規模の工事が欲しいのか」を明確にし、社内一丸となって獲りに行く環境を築くことです。

 
行政書士法人Co-Labo
 

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