Y点計算において、資本性劣後ローンは負債から除けるか?

拙著『中小建設業者のための「公共工事」受注の最強ガイド』を読んだ税理士さんから、タイトルのとおりのご質問をいただきました。コロナ禍にあって、耳にする機会が増えた「資本性劣後ローン」の経営状況分析における取扱いについて、回答していきます。

そもそも、資本性劣後ローンってなに?

資本性劣後ローンについての説明は、下記のページがとてもわかりやすかったので、ご紹介しておきます。

J-net21(独立行政法人中小企業基盤整備機構のHP)

簡単に言えば、“ローン”なので帳簿上は借入れではあるのですが、返済順位が他の債権に劣る(劣後する)という性格から、金融機関等が自己資本とみなしてくれる借入れのことを、資本性劣後ローンと言います。

劣後ローンはその返済方法がとても独特で、毎月の返済は利息分についてしか支払わず、借り入れした元金は決められた期間を経過したときに一括して返済することになっています。

そのため、会社が倒産したときに回収可能性が極めて低く、株式と性質が似ていることから金融機関等は自己資本とみなして企業評価をしてくれるそうです。

結論:特殊ではあるが、借入は借入なので負債のまま

前述の税理士さんからのご質問は、上記のように、金融機関等の財務の評価において自己資本とみなしてくれる“資本性劣後ローン”が、一種の企業評価である経審や経営状況分析(Y点)においても自己資本とみなしてもらえるのか?というものでした。

見出しにも書いてしまっていますが、結論としては、“劣後”であっても借入は借入のため、劣後ローンは負債として扱うことになります。

当然と言えば当然の結論です。なにかしら例外規定や手当があるのかなぁと思ったのですが、そう甘くはなかったですね。

資本性劣後ローンについては負債という結論でしたが、経営状況分析(Y点)の計算上、負債から減額しても良いという特例的な制度が2つあります。

1つは、一般財団法人建設業振興基金がやっている「 下請セーフティネット債務保証事業 」です。詳細はリンク先をご覧ください。

もう1つは、株式会社建設経営サービスがやっている「 出来高融資 」です。

どちらも債権を事業協同組合等や建設経営サービスに譲渡することで、その出来高に応じた融資を行うもので、工事でつなぎ融資が必要な場合などに活用できるものです。しかし、譲渡については発注者の承諾が必要なので、注意が必要です。

 
行政書士法人Co-Labo
 

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